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平成26年 1月15日 から 1月17日視察研修等報告

1 実施日         平成26年 1月15日 から 1月17日

 2 参加者名       大西 克美、太田 龍三、中村 浩、原田 勝二

 3 研修・視察先及び事項    

 鹿児島県日置市 しんだんご等地域資源活用による地域活性化事業について

       指宿市 「ふるさと納税」について

      姶良市 「企画提案型まちづくり助成事業」について

 4 視察概要      

【鹿児島県日置市】1月15日(水)14時00分~16時00分まで

(庁舎にて概要説明)

 ○しんだんご等地域資源活用による地域活性化事業について

・日置市概要

日置市(ひおきし)は、鹿児島県の中央部(薩摩半島)に位置する市である。

2005年5月1日に日置郡の伊集院町、東市来町、日吉町、吹上町の4町が合併して誕生した。

南九州西回り自動車道やJR鹿児島本線で隣接する鹿児島市と結ばれ、鹿児島市のベッドタウンとしても発展している。また、薩摩焼の歴史とも深い関わりがある地域で、現在でも旧東市来町美山地区などに窯元が開かれ、焼物(陶器)の街としても知られている。

 共生・協働とは

社会は性別や年齢、文化、考え方等の様々な人達で構成されている。違いは様々であっても、誰もが幸せになることを求めているし、また幸せになる権利は、誰もが持っている。

 共生とは、こうした違いをお互いで認め合い、お互いの存在価値を大事にし、共に生きていくことをいう。

 協働とは、様々な主体がお互いの特性や役割を認識し、尊重し、対等な立場のもとに共通の目的を達成するために協力することをいう。

 協働による地域づくりの推進について

 ~助け合い・支え合う新しい行政の仕組みづくりを目指して~

 日置市では、21世紀の新しい地方自治の姿として、自治会やNPO、ボランティア・企業等、多様な主体(パートナー)と行政が、相互の理解と信頼のもと、目的を共有し、連携・協力して地域の公共的な問題を解決する「共生・協働の地域づくり」を目指した取り組みを進めている。

 どうして協働なのか

地方自治体を取り巻く環境は、少子高齢化の影響による世界にも類を見ない人口減少社会の到来や、国から都道府県・市町村への権限や財源を移譲し、地方分権を進めるという流れの中、住民と地方自治体の判断と責任による、地域の特色を生かした活力ある地域づくりが求められている。 また、住民が行政に求めるニーズ(要求)も多様化し、これまでのように行政を中心とした公共的サービスの提供は、質的にも量的にも限界があることから、地域のさまざまな課題の解決や行政サービスを住民はもとより、まちづくりの最前線である自治会やNPO、ボランティア団体、企業等の多様な主体(パートナー)とが、ともに協力し支えあうことにより、市民が生涯を通じて安心して暮らせる社会を構築していく必要があるからである。

 地域活動の拠点づくり

日置市は、平成18年4月に策定しました「日置市総合計画」の中で、地域の活性化を支える組織活動を充実するために、市内全域に三層構造による自治組織を確立するということを掲げた。

これを受けて平成20年度、歴史的にも日常生活の中で、つながりが最も深い

とされる市内にある19の小学校区と、かつて小学校区であった7つの地区、合わせて26の地区公民館を整備し、公民館制度をスタートさせた。

この地区公民館は、「地域づくり」や「生涯学習」、「情報化」の拠点として位置付け、平成19年6月からは、住民票や印鑑証明書等の証明書発行業務(一部を除く)を開始した。

・地区公民館の役割                               

 【地域づくりの拠点】

  相談業務・地区振興計画策定、共生・協働、市民参画の推進

 【生涯学習の拠点】

  生涯学習の推進・人材育成・自治会への指導・援助

 【情報化の拠点】

  証明書発行業務・議会中継など

◇取り扱う証明書等・住民票の写し・印鑑登録証明書・  所得証明 ・納税証明 ・公課証明・資産証明

  地区公民館活動の組織確立のねらい

 これまで地区公民館活動は、社会教育としての役割が主であった。従来の地区公民館は、趣味や教養的な講座が中心になり、世の中の変化に対応する、地域課題・生活課題・行政課題といった社会的課題への取り組みがおろそかになっていた傾向があった。

生活周辺では、少子高齢化に伴う地域活性化の問題、子どもの健全育成や安全を取り巻く地域教育力の問題、環境問題、農業や商工業の振興、生活習慣病からくる医療費の増大、健康保険や介護保険制度、道路や遊び場などの地域インフラ整備等、課題が山積している。

これらは、これまで主に行政の課題だと思われていたが、最近このような課題解決に当たって市民の力が注目されるようになった。 役に立つ社会教育を推進するためには市民の持つ課題解決の力に注目し、身近な場所で、身近な人々が、身近な課題に、取り組むことが可能な体制を、市民と行政の協働社会として位置づけていくことが必要である。

その一翼を担うのが地区公民館制度で、今後、地区公民館が、それぞれの地区での地域づくりの拠点として重要な役割を担うこととなる。

 地区公民館の事業と活動

地区公民館には、条例公民館という「館」を中心に学級や講座の開設や人材育成等を行う公民館事業と、自治公民館という自発的な組織によって行われる公民館活動がある。 市民が主役となった地域づくりを推進するためには、市民がまず地域の課題に気づくこと、次にその解決のための方法を知ることが大切である。課題に気づき解決策を知ることは共同参画にあたる。

地区公民館制度では、各種学級や組織・団体等の事業と活動を通して地区単位の課題や問題点を明らかにし、自分たちでできることは自分たちで、自分たちでできないことは行政の助けを求めようとするものである。

 「自助」「互助」「公助」によるまちづくりの考え方

個人や家族でできることは個人や家族自らが行い(自助)、個人や家族ではできないことは地域等で取り組み(互助)、個人や家族、地域でできないことは行政が担う(公助)ことが基本となる。住民・地域・各種団体等、行政が「自助・互助・公助」の役割分担を明確にし、自立の精神をもってお互いに協力し、相互の協働のもとにまちづくりを推進していく。

「参加」から「参画」へ (地区振興計画の策定)

地区公民館制度の導入に合わせて、平成20年度全ての地区で『地区振興計画』の策定をした。地区振興計画は、日置市が平成21年度以降に取り組む事業の基礎資料であると同時に、地区の直面する課題を、市民と行政の協働関係により解決の方向を探る、市民参画の事業である。

この計画を策定した目的は、各地区が自らの地域を見直し、コミュニティ活動の充実や地域のあり方を再検討する機会を設けるとともに、市内各地域の状況を互いに把握・理解し、活動の活性化や連携を促進させることにより、市民と行政が相互に理解し、それぞれの責任の中で役割分担を行う「協働の社会」の実現を目指すためである。

 平成25年度 「地域協働の仕組みづくり促進事業」(鹿児島県補助事業)

日置市扇尾地区公民館

しんごだんご等地域資源活用による地域活性化事業

〈地域資源の活用による地域活性化と地域コミュニティの連携強化〉

・地域に古くから伝わる「しんこだんご」の活用

・地域産品販売拠点の構築(コミニティビジネス)

事業費:1,570,000円

県助成金:1,000,000円

日置市:570,000円

※詳細は別紙

〈所感〉

地域づくり推進基金等における課題解決金として各26自治会に合計150,000,000円(1自治会当たり、約5,700,000円)を出していて、各地域(自治会区域)の課題解決に自主性を持たせているところが、大変良い体制と考える。

鈴鹿市にも「地域づくり協議会」なるものがあるが、本当に地元地域の問題解決に当たらせるのであれば、助成金を今の300,000円から1桁多い、3,000,000円に上げ、それぞれの自治会(397自治会、23地区連合自治会、6つの市自治会連合会ブロック)の責任の中で役割分担を行なわせ、「鈴鹿版地域協働の社会」の実現を目指すための取り組みをしていきたい。

【指宿市】10時15分~12時00分まで

(庁舎にて概要説明)

○「ふるさと納税」について

 ふるさと納税制度とは、「ふるさとを応援したい。」「ふるさとに貢献したい。」という方々の気持ちを、寄附を通じて実現するための制度である。

 都市と地方の税収格差を是正する方策として地方税法の改正が行われ、寄附金控除が大幅に見直されたことにより創設された制度。出身地や応援したい自治体に寄附すれば、2,000円を超える金額について、一定額を上限に居住地の市区町村の住民税と所得税が減税される優遇措置が受けられる。

 「ふるさと納税」は、税金ではなく、あくまでも寄附金です。結果的に個人住民税等の一部をふるさとに納付した形になることから、「ふるさと納税」と呼ばれる。

 鹿児島における「ふるさと納税」

 鹿児島県では、県と市町村が一体となって「かごしま応援寄附金募集推進協議会」を設立し、県が窓口となって郷土に対する応援寄附金を募る活動に取り組んでいる。

 この寄附金の配分については、10分の6が市町村に、10分の4が県に配分されている。

寄付者が市町村を指定しない場合は、市町村配分金の4分の1が均等割、4分の3が人口割として各市町村に交付され、また、市町村を指定した場合は、市町村配分金の10分の6がそのまま指宿市に交付されている。

指宿市における「ふるさと納税」の取り組み

 指宿市では、鹿児島県外にお住まいの方々に対して、積極的に寄附のお願いをし、寄せられた寄附金は、指宿市が目指す「豊かな資源が織りなす 食と健康のまち」を実現するための事業、具体的には、「美しい自然・環境保全に関する事業」、「健康・福祉の増進に関する事業」、「人材育成及び文化・教育の推進に関する事業」に活用している。

 また、寄附金は指宿市へ直接寄附することも可能で、その場合は、寄附金の全額が指宿市の施策に活用されている。

 寄附金優遇税制について

・所得税の優遇措置・住民税の優遇措置 

 所得税減税額=(寄附金※1-2,000円)×所得税率※2  

 ※1 1月から12月までの1年間の寄付合計額。 

 総所得金額等の40%が上限。

※2所得税の税率

課税される所得金額 税率(%)
195万円以下 5
195万円超~330万円以下 10
330万円超~695万円以下 20
695万円超~900万円以下 23
900万円超~1,800万円以下 33
1,800万円超 40

・住民税の優遇措置 

住民税減税額※3=①+②※4

①=(寄附額-2,000円)×10%

②=(寄附額-2,000円)×(90%-所得税率)

※3 総所得金額等の30%が上限です。

※4 住民税所得割額の10%が上限です。

 ※ふるさと納税寄附金受納実績について及びふるさと納税寄附金を活用した事業については別紙資料添付。

〈所感〉

指宿の過去3年の1年あたりの平均は51人で678万円(鈴鹿市は3人の63万円)、鈴鹿市と比べ寄附者で147倍、寄附金額で11倍である。

鹿児島県と一体連携で取り組んでいるところが、強みのある体制と感じた。

また、鈴鹿市に優秀な営業マンを育てるよう、出来るよう要望していく。

【姶良市】9時45分~11時15分まで

(庁舎にて概要説明)

 ○「企画提案型まちづくり助成事業」について

姶良市では、市民主体の地域づくりや自主的な活動を促進し、「共生・協働のまちづくり」を推進するため、皆さんが企画・提案し、実施する地域活性化を目的とした事業を支援していこうと、平成24年度から「姶良市企画提案型まちづくり助成事業」を始めた。

 事業の概要

応募団体からのまちづくり活動の提案を審査し、採択したものに対して、その事業の経費の一部を助成するもの。助成を受けた団体には、提案内容を実施し、実績報告を求める。

 応募できる団体

1.概ね5人以上で組織し、姶良市内に活動拠点を持っていること。

2.規約その他これに類するものを有し、責任者が明確で、応募した事業の企画から実施。

3.結果報告まで責任を持って実行できること。

4.営利を目的としないこと。

5.宗教活動又は政治活動を目的とした団体でないこと。

6.市税の滞納がないこと(法人の場合)

7.その他公共の福祉に反する活動をしていないこと。

 補助対象事業

1.姶良市内で実施される事業であること。

2.新たに実施する活動やこれまでの活動を拡充する活動で、「地域活性化」のモデルとなるような社会貢献度が高く、公益性のある、市民が主体となった事業であること。

3.国、県又は市などの財源による他の補助金を受けていないこと。

※施設整備を目的とするもの、自治会等の恒例行事は補助対象としない。

 補助金の額

補助金の額は、補助対象経費の5分の4(80%)以内の額(千円未満の端数は切り捨て)で、50万円を上限。

 補助対象経費

補助事業の目的を達成するために直接必要と認められる経費が補助の対象。

(報償費・旅費・需用費・役務費・使用料及び賃借料・委託料・原材料費等)

 〈所感〉

 初日の日置市の地域活性化事業でも触れたが鈴鹿市にも「地域づくり協議会」なるものがあるが、本当に地元地域の問題解決に当たらせるのであれば、助成金を今の300,000円から1桁多い、3,000,000円に上げ、それぞれの自治会(397自治会、23地区連合自治会、6つの市自治会連合会ブロック)の責任の中で役割分担を行なわせ、「鈴鹿版地域協働の社会」の実現を目指すための取り組みをしていきたい。それが無理であっても姶良市(人口約7.6万人)で50万円の補助であれば鈴鹿市も100%の助成で話あるが現行の30万円から50万円に上げれば、地域協議会も今以上に活発化されると考えるので今後「まち創り」を地域の方と共に取り組んでいくとともに鈴鹿市にも強く要望していく。

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