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平成24年7月23日~25日神奈川県川崎市・相模原市、東京都府中市視察研修等報告

実施日       平成24年7月23日 から7月25日

視察先及び事項  神奈川県川崎市「公契約条例について」、神奈川県相模原市「シティーセールスについて」・「公契約条例について」、東京都府中市「公共施設マネジメントの取り組みについて」

視察概要

【川崎市】7月23日(月)13時00分~14時30分まで(市役所にて概要説明)

○「公契約条例について」

政令指定都市川崎市において、全国で二件目となる公契約条例が制定された。

川崎市では2010年12月議会において_契約条例の一部改正案が全会一致で可決し、2011年4月から施行された。

これは川崎市をはじめとする公契約条例の制定を求める全国の広範な運動の成果であり、政令指定都市での成果という点でも全国の運動を励まし、各地方自治体に大きな影響を及ぼすものである。

比較的短期間で制定に至った経緯には、2009年9月の野田市の公契約条例制定に刺激された現市長が市長選挙に当っての公約に公契約条例の制定を掲げ、2009年12月議会で市長自らが条例制定に向け検討を進めると表明したことが挙げられる。

公契約運動に大きな弾みをもたらす川崎市の公契約条例制定を高く評価する。

公契約条例の内容上の特徴

1.条例適用事業の範囲の拡大

1)予定価格6億円以上の公共工事に適用

川崎市の2009年度発注公共工事は件数では1,280件、金額では934億7,300万円ある。このうち予定価格が6億円以上の工事は22件に過ぎない。しかし、発注金額でみると446億1,049万円と総発注額の47.7%にものぼる。2011年度以降も同水準の工事量が発注されると仮定すると、市の公共工事に従事する建設労働者の相当数に条例の影響が広がることになる。また、元請受注者の多くが全国ゼネコンを含む共同企業体(JV)および大手中堅建設業者や大手設備業者であり、大手建設企業に対し労働者の賃金確保等の遵守義務を課すことになり、現場労働者保護への自覚を促すことにつながる。

2)予定価格1千万円以上の業務委託及び指定

管理者契約業務、さらには指定出資法人およびPFI 事業者に適用業務委託事業では人的警備、建物清掃、屋外清掃、施設維持管理、データ入力という主にマンパワー業務に適用されるが、年間140件程度の市の委託業務に従事する労働者の相当数に条例が適用されることになる。また指定管理者と契約する公の施設の管理業務や市が4分の1以上出資する指定出資法人さらにはPFI 事業者にまで範囲を拡大することは、適用事業の量的拡大とともに、民間主導による事業にまで条例の効力を発揮させ、安価な人件費運営を規制することにつながる。

2.対象労働者の範囲に一人親方を含める

市が公共工事に従事する労働者の中に請負契約形態で働く労働者が多く存在することを認識し、条例適用対象労働者の範囲に一人親方を含めたことは、建設労働の実態を踏まえた対応として評価される。何故なら、雇用労働者にのみ条例の縛りを掛けることになれば、事業者はその縛りから逃れるために雇用労働者を解雇し、請負労働者に切り替える誘因となるからである。

条例では労働基準法に規定する労働者とともに自らが提供する労務の対償を得るために請負契約により契約に係る作業に従事するものという表現で一人親方を対象に加えている。

地方行政機関が公契約条例の中で一人親方を適用労働者として規定したことは、労働基準法上の労働者に矮小化した厚生労働省の見解などに対して、請負労働者の権利を守る上で大きな展望をもたらすものである。

3.賃金等の決定にあたって労働組合を含む審議会の意見を聞く

条例では作業報酬下限額(最低賃金額)を、工事では公共工事設計労務単価において職種ごとの単価として定められた金額、業務委託では生活保護法第8条1項に規定する基準において本市に適用される額となっている。しかし、具体的な金額を定めるにあたっては作業報酬審議会の意見を聞かなければならないとしている。

審議会のメンバーは事業者側2名、労働者側2名、学識経験者1名となっており、労働組合が労使の話合いを通じて最低賃金の基準額の決定に関与することができることとなった。また、条例では賃金だけでなく、条例適用労働者の労働環境の整備を図るための基本方針に基づき策定される契約に関する施策に係る重要事項についても審議会が調査審議するとなっており、労働環境の整備に関して労働者側の意見を幅広く行政に届ける開かれた窓口が作られたことになる。このように行政機関が公契約条例を具体化し運営する上で労働組合をパートナーとして位置づけたことは画期的意義をもつものである。

条例の適切な運営と発展のための課題

1.条例の運営管理のために市職員の配置と関係労働組合の現場監視権の確立を

市の工事および業務委託における条例適用労働者は年間1万人以上に及ぶ可能性がある。それらの労働者が条例で定められた最低賃金以上の賃金が支払われているかどうか、書面上の確認とともに直接労働者への確認を行なうためには、市の担当職員の配置を確実に行なう必要がある。特に6億円以上の大規模工事では、日々相当数の労働者が現場への入退場を繰り返すとともに、雇用関係の不明確な労働者も多く存在する。重層下請構造のもとで賃金支払いの実態を漏れなく正確に把握することは多くの困難を要する作業である。そのため、諸外国で行われているように、関係労働組合に現場の監視、及び調査の権限を持たせ、賃金等の正確な把握に努力する必要がある。

2.重層下請構造のもとで下請業者がしわ寄せを蒙らない措置を

条例は対象労働者への最低賃金以上の賃金の支払い義務を市と直接契約する受注者に負わせている。しかし、今日の建設産業における重層下請構造および元請下請の片務的契約構造のもとでは労働者を直接雇用もしくは使用する下請業者に負担を被せられる可能性を否定することはできない。そのため、市は労働者への賃金支払いの確認だけでなく、下請業者が不当なしわ寄せを被らないための元請下請間の公正な取引関係の確立とともに実態の確認や指導措置を行なう必要がある。

3.官製ワーキングプアから脱出する最低賃金を

条例では最低賃金の指標を、工事では公共工事設計労務単価の0.9、業務委託では生活保護法の基準としている。しかし、設計労務単価は13年連続下落し、生活保護基準では最低限の文化的生活すら困難である。官製ワーキングプアから脱出する上で、指標とする最低賃金の基準を生計費原則の立場から早急に再検討することが求められる。

公契約条例(川崎市契約条例の一部改正)(平成23年4月1日施行)

世界的な金融危機から続く厳しい経済情勢下、企業収益は悪化し、個人所得も減少し、雇用については失業率が歴史的に高い水準で推移するなど国内経済は依然厳しい状況にあります。このような中、川崎市においても、市が発注する公共工事で低価格での落札が続き、この状態が続くと、工事の下請業者や労働者の賃金にしわ寄せがいくのではないかと懸念されていました。下請業者や労働者の賃金にしわ寄せが及ぶということは、市民生活や雇用の安定を害し、ダンピングや手抜き工事の発生など公共工事の品質の低下も招きかねません。このため、賃金など労働者の労働環境と公共工事の品質を守るために、市議会で公契約条例を制定すべきだとの声が上がり、条例制定に向けた検討が始まりました。

『工事請負契約のほかに、人件費比率の高い一定業種(警備や清掃など)の業務委託契約や全ての指定管理施設にも公契約条例を適用することにした。』

『 国が定める公共工事の労務単価(賃金)や川崎市の生活保護基準を参考に、新設する川崎市作業報酬審議会で審議した上で、市が公契約条例の対象工事や委託業務における労働者の賃金の最低額を決定することにした。』

『 契約の受注者が条例違反を改善しなかった場合、市は契約の解除、条例違反があったという事実の公表、入札の指名停止措置などをとることができることを条例で規定した。』

公契約条例(川崎市契約条例の一部改正)

川崎市契約条例の一部改正の議案を可決し、政令指定都市で初めて公契約条例を制定することになった。(平成22年12月)
【対象となる契約・協定】
①予定価格6億円以上の工事請負契約
②予定価格1,000万円以上の一定業種の業務委託契約
※一定業種…警備、清掃、施設管理、データ入力など
③指定管理者と締結する協定
【労働者の賃金】
国が定める公共工事の労務単価(賃金)や川崎市の生活保護基準を参考にし、川崎市作業報酬審議会の意見を聞いた上で、市が毎年、賃金の最低金額を定める。
※平成23年度の賃金の最低金額
①工事請負契約 職種ごとに異なる。
(例えば、塗装工は時給1,980円、交通誘導員は業務内容により時給980~1,080円)
②業務委託契約 時給893円
③指定管理施設 時給893円

平成24年度は 時給899円

※神奈川県の最低賃金―平成22年 818円、平成23年 836円

<用語の解説>

※1 公契約条例
地方公共団体と民間企業が締結する契約(公契約)について、契約で働く労働者の賃金の最低額を入札・契約の条件として定めることにより、公共事業の品質の確保と労働者の労働環境の整備を図ることを目的とする条例。

※2 指定管理者
指定管理者制度は、住民サービスの向上を目的に、公の施設(住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設の管理運営を民間事業者等に行わせる制度で、平成15年9月に設けられた。川崎市では、ミューザ川崎シンフォニーホール、藤子・F・不二雄ミュージアム、スポーツ施設、こども文化センター、老人いこいの家など201施設(平成23年11月1日現在)に指定管理者制度を導入している。

神奈川県川崎市基礎データ

◆面積:134.81平方キロメートル

◆人口:1,425,678人(平成23年現在)

◆合計殊出生率の状況:1.23(平成23年現在)

◆財政力指数 1.10

【相模原市】7月24日(火)10時00分~12時00分まで(市役所にて概要説明)

○「シティセールスについて」・「公契約条例について」  

「シティセールスについて」

シティセールスとは

都市としてのイメージや知名度を高めることにより、人や企業に「住んでみたい」、「ビジネスをしたい」と思われ、ひいては都市の活性化が図られることを目指し、相模原市が持つ様々な魅力(観光資源、文化、都市基盤等)を市内外に、効果的・戦略的に発信しようとするための方策。

シティセールスコピー「潤水都市 さがみはら」ロゴデザイン

相模原市では、多くの人や企業が集まることにより、本市の魅力が一層向上し、市民がいきいきと豊かに生活できる都市になることをめざして、シティセールスの取り組みを積極的に推進している。そこで、相模原市のシティセールスのシンボルになる、シティセールスコピー「潤水都市 さがみはら」のロゴデザインを募集し、市民から寄せられた261作品の中から決定した。決定したロゴデザインはさまざまな機会で末永く活用し、相模原の魅力を市内外に発信している。

ロゴデザインについて

「相模原」のイニシャル”S”を右肩上がりの勢いある葉っぱに見立て、自然の優しさと都市の活気を緑色で表現している。その隣には「潤水都市さがみはら」にふさわしい水色の塊を配置することで、「緑が水を守り、水が緑を守る」という意味を込め、水と豊かな自然に恵まれ、市民の心が潤いに満ちた活気あふれるまち「潤水都市 さがみはら」を表現している。

第4回相模原市ブランド戦略会議(2月23日)

2月23日(水曜日)、「第4回相模原市ブランド戦略会議」を開催した。

出版やPRなど各界の第一人者を招き進めてきた討議をもとに、「相模原市の目指すべき都市ブランドイメージ」と「平成24年度の先行事業(パイロット事業)」に関する提案の取りまとめが行われた。

目指すべき都市ブランドイメージについて

これまでの会議の整理として、次の3点が各委員によって確認された。

ブランドとは人の価値観を満たすもの
相模原に住む”誇り”や”満足感”、住み続けたいという”思い”を支えるもの。
市外の方からは、それぞれのキーワード(住む、子育て、ビジネス・・・etc.)で思い描いていただく好意的なイメージ。

相模原市の強みとは
自然と都市機能のバランスの良さ。
すべてにおける、程よいバランス。
地域におけるコミュニティの存在。
今後の発展要素と、それぞれのスケールの大きさ。

問題点とは
認知度の低さ。
向かうべきコンセプトを定めたうえで発信していくことの必要性。

住みやすく発展を続ける都市

目指すべき都市ブランドイメージとして「住みやすく発展を続ける都市」という概念が導かれている。これにより、既に平成24年度の先行事業として打ち出されている「宇宙」、「桜」という地域資源について、そこからどのような具体的メッセージを発信して行くかに協議が移ったとのこと。
専攻事業に広域交流拠点都市を追加先行事業に広域交流拠点都市を追加

第4回会議では「宇宙」と「桜」に、社会的に関心の集まる地盤の強さ、圏央道や相模大野駅西側地区再開発の竣工が目前であることから「広域交流拠点都市=広域交流拠点都市」がシティセールスの先行事業として加えられた。

次に3つの地域資源が発信するメッセージを「住みやすく発展を続ける都市」に収れんされる「宇宙=教育」、「桜=潤い・コミュニティ」、「賑わい・発展」に設定。

具体的なプロモーション事業とともに、相模原市シティセールス推進本部会議に提案されることになった。

平成24年度パイロット事業とその位置づけロット事業とその位置づけ

相模原市をもっと知ってほしくて、「8つの大きな魅力(重点戦略)」とともに相模原の魅力をご紹介します。
あなたのまだ知らない相模原の魅力を探してみてください。

相模原市のイメージを伝えたくて、大空を飛ぶ鳥の目線で望む風景から、都市と自然豊かな相模原のイメージを表現しました。さがみはらの空中散歩を楽しんでください。

相模原市をもっと身近に感じてほしくて、持ち運びのできるiPhone/iPad用のアプリをご用意しました。
GPS機能と連動させながら、相模原市の魅力を歩いて体験することができます。
このアプリを持って、相模原へ出かけてみてください。

マップは相模原市役所や各区役所、まちづくりセンターなどで配布しています。ぜひご覧ください。

相模原市シティセールス戦略の8つの重点戦略

市内各所に桜の名所がある相模原。
市民が桜に愛着を持ち、桜を育て、相模原といえば「桜」をイメージできるような都市を目指します。

水源地域の豊かな自然と集積した都市機能を併せ持つ「潤水都市 さがみはら」。
この特徴を生かして「自然とふれあうまち」を目指します。

相模湖、津久井湖をはじめとする5つの湖がある相模原。
首都圏の水がめとして、飲料水や工業用水の供給源となっている水源地域を保全・活用し、「水」を大切にするまちづくりに取り組みます。

宮ヶ瀬湖周辺や和田峠など多くのサイクリストが集まる相模原。
自転車を快適で安全に利用でき、楽しめるような環境づくりを通して、自転車といえば相模原とイメージできるような、環境と共生する「自転車のまち さがみはら」を目指します。

小惑星探査機「はやぶさ」を開発し、運用の管制をしていたJAXA相模原キャンパスがある相模原。
「はやぶさの故郷 さがみはら」として、宇宙を身近に感じるまちづくりを進めます。

レガッタなどの自然を生かしたスポーツから、本格的競技場や国際公認規格の水泳場、スケート場、ニュースポーツ広場など、本格的・特徴的な施設でスポーツを楽しめる相模原。
トップレベルを目指すホームタウンチームとの連携などで、スポーツが盛んなまちを目指します。

市内や周辺に芸術系大学が複数あり、また、市内在住の芸術家が作ったアート作品がまちを飾る相模原。
学生や芸術家と連携し、アートを感じ、実践し、育てる「アートのまち さがみはら」を目指します。

72万人の市民が毎日楽しく暮らすまち相模原。
新たな資源の発掘・創造や、地域資源の魅力を最大限に活用し、さらに人や企業から「選ばれる都市づくり」を進めます。
※I-ve(い~べ)とは方言で「いいですね」の意

銀河連邦について

銀河連邦マーク

銀河連邦は、宇宙開発の最先端技術を研究している宇宙航空研究開発機構(JAXA)の研究施設が縁で交流を始めた4市2町が、ユーモアとパロディの精神で連邦国家を組織し、それぞれの共和国が手を取り合い、相互の理解と親善を深めることにより、宇宙平和の一翼を担うとともに、人々の笑顔あふれるユートピアの創造をめざしています。

子どもたちの留学交流事業を始め、スポーツ交流や経済交流、銀河連邦サミット・フォーラムの開催などを通じて友好を深め、相互の発展と宇宙への夢とロマンを育むことを目的としています。

相模原市シティセールスサポーターズ

「相模原市シティセールスサポーターズ」とは、大好きなまち・相模原をもっと多くの人に知ってもらいたい、と集まったメンバーが、様々なフィールドで市をより魅力的にPRする“相模原のセールスチーム”。
今年度は、新メンバー3名を含む9名が活躍。

名刺プロジェクト始動

ごあいさつに欠かせないアイテム「名刺」をパワーアップすることに。メンバーはアーティスト・芸術家などクリエイティブな分野もバッチリ。どんなものが出来上がるかこうご期待!

「公契約条例について」

相模原市公契約条例について

市が発注する工事や業務委託の契約(公契約)の基本方針等を定めるとともに、契約において、一定の労働報酬下限額を保障することで、従事する労働者の労働意欲を高めることにより、安全かつ良質な事務及び事業の確保を図り、もって市民が安心して心豊かに暮らせる市民生活を実現するための「相模原市公契約条例」を平成24年4月1日より施行しました。

主な内容

対象となる契約

・市が発注する予定価格3億円以上の工事請負契約

・市が発注する予定価格1000万円以上の業務委託に関する契約のうち、庁舎その他の建物及びその附帯施設の警備、清掃、設備運転監視又は案内業務

労働報酬下限額

契約の種類ごとに以下の額をもとに相模原市労働報酬等審議会への諮問、答申を経て定めます。

・工事請負契約 市が工事費の積算に用いる公共工事設計労務単価において職種ごとの単価として定められた金額

・業務委託契約 生活保護法第8条第1項に規定する厚生労働大臣の定める基準において本市に適用される額

労働報酬下限額885円

対象となる契約の相手方に求められるもの

対象となる契約の相手方には以下のことなどが市との契約の中で求められます。

労働者の氏名、職種、労働時間等を記載した労働状況台帳の作成と提出

公契約条例の対象となる契約であることの対象労働者への周知

労働者からの申出に対する誠実な対応

報酬が労働報酬下限額を下回る場合にその差額を対象労働者が受け取ることができるようにすること

立入調査

労働報酬が労働報酬下限額を下回る場合などにおける対象労働者からの申出などにより、必要があると認める場合に、使用者等の事業所若しくは作業場に立ち入り、必要な調査を行います。

労働報酬下限額告示

平成24年度における相模原市対象工事請負契約に係る労働報酬下限額(単位:円)

労働報酬労働報酬労働報酬

下限額下限額下限額

1 特殊作業員1,992         18 さく岩工2,060          35 左官2,015

2 普通作業員1,620         19 トンネル特殊工2,138   36 配管工1,890

3 軽作業員1,193          20 トンネル作業員1,845   37 はつり工1,935

4 造園工1,733           21 トンネル世話役2,430   38 防水工2,003

5 法面工1,902           22 橋りょう特殊工2,273   39 板金工1,992

6 とび工2,082            23 橋りょう塗装工2,363   40タイル工2,060

7 石工2,160            24 橋りょう世話役2,555   41 サッシ工1,857

8 ブロック工2,127         25 土木一般世話役2,195   42 屋根ふき工1,680

9 電工1,980            26 高級船員2,543          43 内装工1,970

10 鉄筋工1,992           27 普通船員1,980          44 ガラス工1,868

11 鉄骨工1,970          28 潜水士3,083            45 建具工1,902

12 塗装工2,150        29 潜水連絡員2,082       46 ダクト工1,755

13 溶接工2,375        30 潜水送気員2,060       47 保温工1,857

14 運転手(特殊)2,025    31 山林砂防工2,262       48 建築ブロック工1,935

15 運転手(一般)1,722    32 軌道工3,353            49 設備機械工1,935

16 潜かん工2,330           33 型わく工1,992          50 交通誘導員A 1,080

17 潜かん世話役2,768      34 大工2,025               51 交通誘導員B 957

※(1) 見習、手元等の労働者として使用者が判断する労働者

(2) 年金等の受給のため日当たり賃金を調整している労働者

所見

・総合評価方式だけでは、価格でダンピングすれば、落札することが可能なので、公契約条例との組み合わせで安値競争に歯止めをかけることができる。

・落札率が90%程度であれば、公契約条例をつくっても、業者は採算がとれる。

・業者には価格以上によい仕事をしたがる習性があるので、業者の頑張りに応える仕組みをきちんとつくる。そして、税金を循環させて地域経済の底上げを図ることができる。

・公共事業に参加する企業が労働者に対し、雇用保険、健康保険、厚生年金に全て加入する事を契約の条件とするともっとよくなる。

・安ければ安いほどよいという『経済性原則』を貫いてきた結果、公共サービスのダンピング受注が横行し、受注者、労働者ともに疲弊してしまい、ついには地方経済の疲弊と品質への不安にまでつながってしまった。そこで、地方自治体は、受注者・労働者・納税者の三者のバランスに配慮して、公共サービスのあり方を再構築する必要がでてきたと考える。

・公契約条例を制定する際は、条例の適法性についての疑問が払拭しきれない野田市方式の公権力的『規制』ではなく、多摩市方式の契約原理による『規整』とすべきと考える。

・15万人口の千葉県野田市で条例化されているので20万人人口の鈴鹿市でも作れないことはない。

公契約条例(こうけいやくじょうれい)とは地方自治体の条例。

公共工事の受注者は労働者に地方自治体が指定した賃金を確保させることを規定している。指定される賃金は国の最低賃金法に基づいて規定される最低賃金よりも高く設定されている。

2009年9月に千葉県野田市で初めて制定され、2010年2月に施行された。2010年12月に政令指定都市としては神奈川県川崎市で初めて制定された。

内閣は、地域別最低賃金額を上回る独自の最低賃金額を公共工事に関わらず広く一般に関し規定する条例の制定は、地域別最低賃金の趣旨に反するため、地方自治法の規定に違反するが、総合評価落札方式による一般競争入札の落札決定基準として、地方公共団体の契約の相手方たる企業等の使用者が地域別最低賃金額を上回る或る特定の賃金額を支払っているか否かを定めることは、最低賃金法上問題ない、と答弁している。

神奈川県相模原市基礎データ

◆面積:263.83平方キロメートル

◆人口:717,561人(平成23年現在)

◆合計殊出生率の状況:1.20(平成23年現在)

◆財政力指数 1.06

余談

鈴鹿市の臨時職員にはおおきく分けて2種類あります。

ひとつは正規職員に準じる嘱託職員で、250人います。
月給で技能職(141000円)、事務職(145800円)、公民館主事・保育士・外国人子女の指導職(158700円)、保健士(178800円)、
社会保険も正規職員と同じでボーナスも出ます。
もうひとつは時給で働いている臨時職員で、370人います。
保育士・介護士(時給1100円)、保育職(時給960円)、調理・介護職(時給790円)、事務・用務職(時給750円)です。
小・中学生の介助は約70人、事務補助は約100人、公民館の臨時職員は約20人、学校給食の臨時職員は約40人、保育職は約90人、産休・育休の代替職員が約30人ほどです。
時給1000円以下となる職員は356人になります。
自治労や自治労連からは、まずは時給800円を目指してほしいと要請されています。

【府中市】7月25日(月)10時00分~12時00分まで(市役所にて概要説明)

○「公共施設マネジメントの取り組みついて」

公共施設マネジメントの取組

市の公共施設が抱える課題としては、厳しい財政状況からのコスト削減をはじめ、環境対策、安全性の確保、バリアフリー化など、様々なものが挙げられます。また、建物の老朽化による改築工事や大規模な改修工事が重なることにより、大きな財政負担となることが見込まれている。このことから、施設の更新費用が財政に与える影響を抑えるとともに、公共施設を経営資源として捉え、総合的かつ長期的視点による費用とサービスの最適化を図る、公共施設マネジメントに取り組んでいる。

府中市公共施設マネジメント基本方針

公共施設マネジメントに係る取組を進めていくための方向性を定める基本的な方針として、府中市公共施設マネジメント基本方針を策定した。

府中市公共施設マネジメント白書

市の所有する公共施設の築年数や耐震化の状況、利用状況、管理運営及び施設別のコスト情報等についての現状把握を行い、各施設群としての課題等を抽出し、府中市公共施設マネジメント白書として取りまとめている。

府中市では、市が保有する公共施設の維持更新を図るための試算を行い、その結果、毎年充当している投資的経費の1.7倍の約61.5憶円が必要との試算が出たことから、今後の施設の費用とサービスの最適化を図るための公共施設マネジメントに関する基本指針を策定している。

■公共施設マネジメントの取組
・市が抱える公共施設に関する課題としては、厳しい財政状況の中でコスト削減や環境対策、安全性の確保、バリアフリー化など様々な点があげられる。
・建物の老朽化による改築工事や大規模改修など、大きな財政負担が見込まれる。

・施設の更新費用が財政に与える影響を抑制するとともに、公共施設を経営資源と捉えて、費用とサービスの最適化を図るため、公共施設マネジメントに取り組む。
■府中市公共施設マネジメント基本方針(平成24年5月)

○公共施設の現状と課題
・府中市は57.1万㎡と多くの公共施設を保有
旧耐震基準で建設された建物は約26.2 万㎡(45.9%)
・近隣自治体と比較しても、市民1人当たりの公共施設面積は多い
・老朽化対策が求められる築30年以上の建物は約26.2万㎡(45.9%)
・学校施設は公共施設の約半分
耐震安全性の確保については平成25年度までに完了する計画
○今後の維持更新コスト
・今後40年間の施設の維持更新に係るコストは、年平均61.5億円
・近年の年平均の投資的経費(37億円)の1.7倍
・新庁舎等の新たな事業が控えている最初の20年は、年平均59.2億円
・次の20年では市民文化系施設の多くが建て替えを迎え、年平均71.2億円
・長期的な財政状況を見据え、早期に公共施設のマネジメントに着手する必要有り
○府中市公共施設マネジメント基本方針 ~3つの視点~
・公共施設を資産と捉えた維持管理及び活用における効率性の追求
・長期的に健全財政を維持するための仕組みの整備
・市民・地域の状況の変化への対応
■公共施設マネジメント白書概要版(平成23年3月)
雑感
公共施設白書の中では、今後の公共施設の維持更新に必要とするコスト負担に関する試算が掲載されている。
府中市の場合は、修繕箇所の単位として、1㎡あたり3,000円で計算されている。一方、他の自治体での白書では、個別施設毎に試算している場合や、単純に建替えコストとして1㎡あたり数十万円で計算されるなど、自治体によって前提条件が異なることがある。また、試算の計算根拠を示すことなく、合計額だけを掲載している場合も見られる。よって、単純に他自治体との将来負担額の数字だけを持ち出して、老朽化度や財政負担度などを議論することは、白書本来から逸れた議論に展開してしまい、正しい施設の将来形議論がぶれてしまいそうである。

東京都府中市基礎データ

◆面積:29.34平方キロメートル

◆人口:255,453人(平成23年現在)

◆合計殊出生率の状況:1.22(平成23年現在)

◆財政力指数 1.34

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